日本中央競馬会(JRA)が主催する中央競馬と、地方自治体が主催する地方競馬は、それぞれ異なる組織や仕組みで運営されています。「JRAのシステムで地方競馬の馬券も購入できるのだろうか」という疑問を持つファンは少なくありません。
結論から言うと、JRAのネット投票システム(IPAT)等を利用して全ての地方競馬の全レースが購入できるわけではありませんが、特定の条件を満たしたダートグレード競走などに限り、JRAの仕組みを通じて馬券を購入することが可能となっています。本記事では、JRAと地方競馬の馬券購入の仕組み、ネット投票(IPAT)の連携ルール、発売されるレースの条件、さらに知ってお得な「JRAプラス10」の仕組みまで、2026年現在の最新情報を交えてわかりやすく解説します。
JRAで地方競馬の馬券は買える?仕組みと購入可能なケース

中央競馬を統括するJRAと、各地の地方競馬主催者が実施する地方競馬は、本来は独立した公営競技です。そのため、原則としてJRAの窓口や通常開催日に地方競馬の全レースが買えるわけではありません。
しかし、競馬ファンの利便性向上やダート路線の活性化を目的として、JRAが指定した特定の地方競馬の競走(主にダートグレード競走など)に限り、JRAの勝馬投票券として発売が行われています。これが、JRAのシステムを通じた地方競馬の馬券購入の基本的な仕組みです。
対象となるレースが開催される日には、JRAのインターネット投票や一部の事業所(競馬場・ウインズ等)において専用の発売窓口が設けられ、中央競馬と同様の感覚で馬券を購入することができます。
ネット投票(IPAT)や指定交流戦における発売ルール
JRAのインターネット投票サービスである「即パット(i-PAT)」や「A-PAT」を活用している場合、対象となる地方競馬の競走(いわゆる指定交流戦など)が開催される日には、専用の投票メニューから馬券を購入することが可能です。
ただし、地方競馬のすべての開催日やすべてのレースがIPATの対象になるわけではありません。JRAが公式に発売を発表している指定競走(ダートグレード競走やJBC競走など、中央と地方の有力馬が激突する大レース)のみが対象となります。
| 投票・発売手段 | 中央競馬の発売 | 地方競馬(指定交流戦等)の発売 | 備考・利用条件 |
|---|---|---|---|
| 即パット(IPAT) | 全レース発売 | 指定されたダートグレード競走等のみ | JRA指定の銀行口座が必要 |
| JRA競馬場・ウインズ | 全レース発売 | 指定された当日の一部重賞競走等 | 発売場所により異なる場合あり |
| 地方競馬専用ネット投票 | 原則非対応 | 地方競馬の全レース発売 | SPAT4、楽天競馬、オッズパーク等 |
日常的にすべての地方競馬を楽しみたい場合は、地方競馬全国協会(NAR)が指定する地方競馬専用のネット投票サービス(SPAT4や楽天競馬、オッズパークなど)の利用を併用するのが一般的です。
中央競馬と地方競馬の主な違いとオッズ・払戻金の仕組み
JRAのシステムで地方競馬の馬券を買う場合や、両者を比較する際には、いくつかの重要な違いを理解しておく必要があります。最初に、主催者がJRA(国が監督する特殊法人)か、都道府県や市区町村などの地方自治体(NARが統括)かという組織的な違いがあります。
また、ファンの間でしばしば話題になるのが払戻金の変動要因です。JRAでは「JRAプラス10(プラステン)」と呼ばれる仕組みが導入されており、特払い(いわゆる元返しの100円元返しとなった場合や売上の状況等に際して、JRAの独自財源から上乗せして払戻金が支給されるケース)が存在します。一方、地方競馬の投票システムや独自の発売においては、それぞれの自治体の発売方式や控除率のルールが適用されます。
馬券の買い方や券種(単勝、複勝、馬連、三連単など)のラインナップは共通している部分も多いですが、オッズの形成や流動性は購入するプールの規模(中央競馬の巨大な売上と、特定の地方競馬競走の売上)によって異なるため、購入時のオッズ確認が欠かせません。
どこで買える?地方競馬馬券の購入場所と利用できる窓口
「地方競馬の馬券をどこで買えばいいのか」という疑問に対しては、目的やレースの種類によって選択肢が異なります。JRAのインフラで買いたい場合は、前述の通りJRAが発売をアナウンスしているダートグレード競走の日に、IPAT、JRA各競馬場、またはウインズの専用端末を利用するのが最も手軽です。
一方で、地方競馬の日常的な開催や、南関東4場(大井・川崎・船橋・浦和)をはじめとする全国の地方競馬場、さらにはナイター競馬などを網羅的に楽しみたい場合は、ネット環境から手軽に登録・投票できる地方競馬専用のインターネット投票サービスを活用するのが確実な方法です。
【jra 地方競馬投票】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:JRAの即パット(IPAT)を使って、すべての地方競馬の馬券を買うことはできますか?
A1:いいえ、できません。即パットで購入できるのは、JRAが発売対象として指定した特定の地方競馬の競走(ダートグレード競走など)に限られます。通常の地方競馬全レースを購入するには、地方競馬専用のネット投票サービスを利用する必要があります。
Q2:JRAプラス10の仕組みとは何ですか?
A2:JRAが実施する払戻金の付加措置であり、競走の売上や配当金の状況に応じて、法令で定められた最低払戻金(100円につき100円)に独自の上乗せを行って払戻す仕組みのことです。地方競馬の発売における取り扱いとは異なる場合があります。
Q3:ダートグレード競走とはどのようなレースですか?
A3:中央競馬と地方競馬の交流を深め、ダート競走の最高峰を競うために設けられた重賞競走の総称です。JBC競走や帝王賞、東京大賞典などが代表的であり、JRAのネット投票や指定ウインズでも大々的に発売されます。
JRAのシステムを通じた地方競馬の投票は、すべてのレースを網羅しているわけではないものの、ダートグレード競走という最高峰の舞台において中央馬と地方馬の対決を一つの口座・一つの投票インフラで楽しめる非常に便利な仕組みです。
ご自身の目的に合わせて、中央競馬のIPAT口座を活かした指定レースの購入と、地方競馬専用の投票サービスの使い分けを整理しておくことが、スムーズに馬券を楽しむための最大の判断基準となります。最新の発売スケジュールや対象レースの告知はJRAの公式サイトで随時発表されるため、投票前には必ず公式情報を確認するようにしましょう。